施工管理技士はトンネル工事で何をする?仕事内容をわかりやすく解説

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建設情報コラム

2026-02-17

施工管理技士はトンネル工事で何をする?仕事内容をわかりやすく解説
「トンネル工事の施工管理技士って、具体的に何をする仕事なのだろう?」と疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
施工管理技士はトンネル工事の現場で工程・品質・安全・原価を管理する「工事全体のコントロール役」です。

専門性が高く市場での需要も安定していますが、仕事内容や働き方はあまり広く知られていません。
この記事では、トンネル施工管理技士の仕事内容から年収・働き方・目指し方まで、未経験の方にもわかりやすく解説します。

トンネル工事における施工管理技士の仕事内容は?

トンネル施工管理技士の仕事は、一般的な土木施工管理とひと味異なります。
坑内という特殊な環境・工法ごとの専門知識・他の土木工事にはないリスク管理が求められるためです。

「具体的にどんな仕事をするのか」を知ることが、転職判断の第一歩になります。
まずはトンネル工事の種類を知り、施工管理技士が現場で何をしているのかを1日の流れを通じて確認していきましょう。

施工管理技士のキャリア戦略や年収などの情報は、こちらの記事で詳しく解説しています。
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そもそもトンネル工事にはどんな種類があるか

「トンネル工事=山の中の工事」というイメージを持つ方は少なくありません。
しかし実際には、都市部の地下鉄や共同溝など、身近なインフラの多くもトンネル工事で作られています。
施工管理技士として働く環境は工法によって大きく変わるため、まずどのような工法があるかを把握しておくことが大切です。
工法 主な用途 特徴
山岳工法(NATM) 道路・鉄道トンネル(山間部) 地山の強度を利用して掘り進む工法。地質への順応性が高い
シールド工法 都市部の地下鉄・上下水道・共同溝 円筒形の機械で掘削しながらセグメントで覆う。地上に影響が出にくい
開削工法(オープンカット) 浅い地下道・ボックスカルバート 地表から掘り下げて構造物を作る。工事規模が比較的小さい
TBM工法 硬い岩盤のトンネル・水路トンネル 全断面掘削機(TBM)を使用。硬岩地盤に適している
   
転職先を選ぶ際には、山岳系なのか都市部シールド系なのかで勤務場所・生活環境が大きく変わります。
自分のライフスタイルに合った工法の案件を手掛ける会社を選ぶことが、長く働き続けるためのポイントのひとつです。

施工管理技士が現場で担う4つの管理業務

施工管理技士の仕事は「職人の監督」ではありません。
工事全体を円滑に進めるための4つの管理業務を担う役割です。
これを理解しておくと、トンネル工事での施工管理技士がなぜ重要なポジションなのかがわかります。
管理の種類 主な業務内容
工程管理 工事の進捗をスケジュール通りに進めるための計画・調整
品質管理 コンクリート強度・寸法・仕上がり精度などの基準を満たすための検査・記録
安全管理 作業員の労災防止・坑内環境の確認・危険予知活動(KY)の実施
原価管理 予算内に工事を収めるためのコスト把握・資材や労務費の管理
   
トンネル工事では特に「安全管理」の比重が高くなります。
坑内では通常の土木工事では生じにくいリスクが存在するため、安全への目配りが施工管理技士の腕の見せどころとも言えます。

施工管理と施工管理技士の違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
気になる方はチェックしてみましょう。

トンネル施工管理の1日の仕事の流れ

施工管理技士の仕事内容は書類仕事だけではありません。
現場に出て状況を確認し、職人や業者と連携しながら工事を動かすことが主軸です。
具体的なイメージをつかむために、山岳トンネル現場での1日の流れを見てみましょう。
  • 7:30 朝礼・安全確認:当日の作業内容を共有し、危険予知活動(KY)を実施
  • 8:00 坑内巡回・地山観察:掘削面(切羽)の状態を確認し、地質変化がないかをチェック
  • 9:00 支保工パターンの確認・指示:観察結果をもとに適切な支保工(吹付コンクリート・ロックボルト等)のパターンを判断
  • 10:00〜15:00 進捗確認・業者調整・書類作成:工程・品質・材料の確認を行いながら協力会社と連絡調整。施工日報・検査記録などを作成
  • 15:00 翌日作業の準備・打ち合わせ:翌日の掘削計画・資材手配を確認し、夕礼で終業
1日を通して「坑内で体を使う仕事」と「管理事務の仕事」がバランスよく組み合わさっています。
施工管理技士は現場のプレイヤーであり、マネジメント役でもあるという二面性を持つ職種です。

トンネル工事ならではの安全管理とは

トンネル工事には、一般の土木工事にはない特有のリスクが存在します。これらのリスクに適切に対処できる施工管理技士は、現場でとりわけ重宝される存在です。主なリスクと対策の考え方を確認しておきましょう。
  • 酸素欠乏・有毒ガス:坑内の閉鎖空間では酸欠状態が発生する恐れがある。換気設備の管理と坑内空気の定期測定が必須
  • 切羽崩落:掘削面の地山が崩れるリスク。地質変化を見逃さない観察眼と支保工の迅速な施工が求められる
  • 出水:地下水が突然流入するリスク。湧水量の記録と排水ポンプの管理が重要
  • 発破作業:山岳工法では爆薬を使った掘削が行われるケースがある。火薬の取り扱いには法的な管理が必要
これらのリスクに対応するために、施工管理技士には現場の異変を察知する観察力と、即断即決の判断力が求められます。危険な環境だからこそ、適切な管理・準備・知識が工事の安全を守ります。こうした専門性の高さが、有資格技士としての市場価値を高める理由のひとつでもあります。現場を守るリーダーとしての自覚が、施工管理技士のやりがいにつながっています。

トンネル施工管理技士の年収・働き方・キャリアパス

転職を考えるうえで気になるのは「稼げるのか」「生活と両立できるのか」「将来性はあるのか」という点ではないでしょうか。
ここでは、トンネル施工管理技士の年収水準・勤務環境のリアル・キャリアの広がりについて、それぞれ具体的にお伝えします。

転職後の生活をイメージしながら読み進めてみてください。

施工管理技士の残業時間に関する詳しい解説が知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみましょう。
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平均年収と、専門性が市場価値を高める理由

トンネル施工管理技士は、土木施工管理の中でも高い専門性が求められるぶん、市場での評価が高い傾向があります。
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、建設業に従事する技術系職種の平均年収は約520万円とされています。
大手ゼネコンや準大手ゼネコンの案件が多いトンネル工事では、この水準を上回るケースも珍しくありません。

年収が高くなりやすい理由のひとつは「有資格者の少なさ」です。
トンネル工事は専門知識が多岐にわたるため、経験を積んだ施工管理技士の絶対数が少なく、需要に対して供給が追いついていない状態が続いています。
1級土木施工管理技士の資格を取得することでさらに転職市場での評価は上がり、年収600〜700万円以上を狙えるポジションへのステップアップも現実的です。

リニア中央新幹線や首都圏の地下インフラ整備など大型プロジェクトが継続的に発注されていることも、将来的な需要の安定につながっています。(出典:国土交通省「建設業の働き方改革の現状と課題について」2024年)

現場の勤務環境 ― 長期出張・宿舎泊のリアル

トンネル施工管理技士を目指す前に、現場の勤務環境についてもしっかり把握しておく必要があります。
山岳工法と都市部シールド工法とでは、生活環境が大きく異なるためです。
工法の種類 現場の場所 勤務スタイルの目安
山岳工法(NATM) 山間部・郊外 長期出張・現場宿舎泊が多い。週末帰宅のサイクルが一般的
シールド工法 都市部・地下 日帰り通勤が可能なケースも多い。都市圏の生活環境を維持しやすい
開削工法・TBM 都市部〜郊外 現場規模・期間によって異なる
   
山岳トンネルは「工事が終わるまで現場に常駐」というスタイルが基本です。
家族がいる場合は、転職前に会社の出張・単身赴任に関するサポート制度(手当・帰宅交通費補助など)を確認することをおすすめします。
一方でシールド工法を専門とする会社であれば、都市部に住みながら働き続けることも十分に可能です。

トンネル経験者が転職市場で強い理由

トンネル施工管理の経験を積んだ技術者は、転職市場でとりわけ評価が高い傾向があります。
なぜなら、トンネル工事は土木工事の中でも工程・品質・安全・地質対応など、あらゆる管理スキルを総合的に求められる分野だからです。

具体的には、掘削計画・支保工・防水・覆工コンクリートまでの一連の工程を経験することで、土木施工管理に必要な知識をほぼ網羅的に習得できます。
この「総合力」が他分野への転職やキャリアアップの際に高く評価されます。

また、リニア中央新幹線をはじめとする大型インフラ整備が今後も続く見通しであることから、専門技術者への需要は中長期的に安定すると考えられています。
施工管理技士1級を取得しさえすれば、大手ゼネコン・専門会社への転職も十分に視野に入ります。

まとめ:トンネル施工管理技士を目指すためのステップ

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トンネル工事の施工管理技士は、専門性・将来性・市場価値のいずれも高い職種です。
仕事の幅広さや勤務環境については工法によって異なりますが、スキルを積み上げるほど年収とキャリアの選択肢が広がっていく点は共通しています。

目指す流れとしては、まず「2級土木施工管理技士」を取得して施工管理職としての実務経験を積むことがスタートラインです。
実務経験を重ねながら「1級土木施工管理技士」を取得することで、大手案件や管理職ポジションへのステップアップが現実的になります。
試験は学科(第一次検定)と実地(第二次検定)の2段階で構成されており、働きながら資格を取得している方も多くいます。
未経験歓迎・資格取得支援制度ありの企業も増えているため、今から動き出しても決して遅くはありません。

気になる求人はぜひ積極的にチェックしてみてください。

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