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「技術士試験の勉強を何年も続けているのに、なかなか合格できない……」「どれだけテキストを読み込んで知識を増やしても、不合格通知が届いてしまうのはなぜだろう?」と一人で悩んでいませんか?
技術士二次試験では、専門知識だけでなく、問題解決や評価、コミュニケーションなど、技術士に求められるさまざまな資質能力が評価されます。そのため、勉強時間や知識量を増やすだけでなく、持っている知識を使って課題を整理し、解決策を論理的に示す力も重要です。
この記事では、このような技術士に求められる視点や考え方を、分かりやすく「技術士思考」と呼んで解説します。この記事を読むことで、技術士二次試験で評価される「課題解決の視点」や「論文・口頭試験のポイント」が分かります。
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記事では伝えきれない、技術士試験に受かる人の特徴を、動画でさらに詳しく解説しています。ぜひ、こちらもご覧ください。
多くの受験者が「勉強時間が足りない」「経験が足りない」と考え、さらに学習時間を増やそうと努力します。しかし、知識を増やすだけでは十分とは限りません。
評価につながりにくい一因となるのが、思考が「作業者視点(現場担当者の視点)」にとどまってしまうことです。作業者視点とは、「自分は何をしたか」「どのように工事を進めたか」という実績報告だけで終わり、課題や判断理由、効果まで十分に説明できていない状態を指します。
技術士二次試験では、専門知識だけでなく、応用能力や問題解決能力、課題遂行能力なども問われます。そのため、参考書の内容を覚えることに加えて、「なぜその対策を選ぶのか」「どのような効果やリスクがあるのか」まで考えることが重要です。
合格を目指すうえでは、目の前の現場作業だけを見るのではなく、事業全体や社会への影響まで考えることが大切です。
本記事では、このような考え方を「技術士思考」と呼び、答案を考える際に役立つ視点を以下の5つに整理します。
技術的な妥当性や、施工上の安全性を判断する視点
事業全体の目的・予算・全体工程を考える視点
地域住民や社会全体への影響・メリットを考慮する視点
将来的に発生しうるトラブルや失敗を事前予測する視点
安全確保や環境保全、公共の利益を考える視点
「技術士思考」は、課題を多面的に考えるための整理方法として活用できます。「何をしたか」だけではなく、「なぜその対策を選んだのか」「社会にどのような効果やリスクがあるのか」まで広い視野で考えられるかどうかが重要です。
技術士二次試験では、「問題解決」は重要な評価項目の一つです。試験では、専門知識そのものに加えて、持っている知識を使い、直面する課題をどのように整理し、解決策を提示できるかが問われます。
実際の技術者業務でも、予期せぬトラブルや条件の変化に応じて対応する力が必要です。そのため、暗記だけに頼った学習では、設問に応じて知識を応用することが難しくなります。
何が本質的な問題なのかを見抜く
なぜその問題が生じているのかを掘り下げる
複数の選択肢から適切な対策を考える
対策に伴う副作用や新たな課題を予見する
こうしたプロセスを論理的に組み立てることは、技術士二次試験の対策として重要です。
技術士試験に向けた効果的な学習法や事前準備に関しての詳細はこちらの記事をご覧ください。
評価につながりにくい答案の一つが、設問に対して一般論や自分の経験を並べるだけで、課題や判断理由が十分に説明されていないものです。評価される答案を作るためには、「なぜその判断をしたのか」という思考のプロセスを明確にすることが重要です。
例えば、ある対策を提案する場合にも、「なぜその対策が必要なのか」「ほかの方法と比べてどのような利点があるのか」「実施した場合にどのようなリスクが考えられるのか」まで論理的に説明します。「何をするか」だけではなく、「なぜそう判断するのか」を第三者に客観的に伝えられるようにすることが大切です。日頃から「なぜこの工法を選ぶのか?」「他により良い手法はないか?」と考える習慣をつけることが、論文対策にもつながるでしょう。
論文の書き方や受かる答案と落ちる答案の違いに関しての詳細はこちらの記事をご覧ください。
口頭試験においても、想定質問に対する回答を準備しておくことは有効です。ただし、回答文をそのまま丸暗記するだけでは、質問の角度が変わった際に対応しにくくなる可能性があります。
令和8年度の口頭試験では、技術士としての実務能力として「マネジメント・評価」「コミュニケーション・リーダーシップ」、取組姿勢として「技術者倫理」「継続研さん」などが評価対象となっています。そのため、結論から簡潔に話し、その理由や背景を自分の言葉で説明できるよう準備しておくことが重要です。
丸暗記した文章を再生するのではなく、自分の経験や判断理由を整理し、質問に応じて論理的に説明できる状態を目指しましょう。
口頭試験で気をつけるべきポイントや面接対策に関しての詳細はこちらの記事をご覧ください。
長い実務経験があっても、それだけで試験の評価が決まるわけではありません。重要なのは、自分の経験について、何が課題で、どのような立場で判断し、どのような成果につなげたのかを説明できることです。
経験を整理する際には、以下の要素を意識すると分かりやすくなります。
当時の業務で解決すべき問題を明確にする
どのような技術的根拠に基づいて対策を選んだか
その選択によってどのような成果が得られたか
反省点や次回の業務に活かすための学びを整理する
受験申込み時には、「業務内容の詳細」として、目的、立場と役割、技術的内容や課題、技術的成果などを720字以内で整理して記載します。この内容は口頭試験の試問時にも参考として使用されます。そのため、「忙しかった」「苦労して施工を完成させた」という感覚的な振り返りだけではなく、経験を構造化して言語化しておくことが大切です。
1つ目のステップは、日常業務の中で常に「なぜ?」と問いかける習慣をつけることです。
例えば、工事の工程表を作成する際や資材の選定を行う際に、単に前例を踏襲するのではなく、「なぜこの工程順序なのか」「なぜこの材料を選択するのか」を自問自答してみてください。
さらに、「もし天候不順で遅延したらどうするか」「地域住民への騒音リスクを抑えるにはどうすべきか」といった別角度からの視点を加えます。このように考える習慣をつけることで、事業全体やリスクまで考える力を養うことにつながります。
2つ目のステップは、自分の過去の実務経験を4つの要素に分けて整理することです。ノートやパソコンを使って、これまで携わった代表的な工事や業務を書き出してみましょう。具体的な手順は以下の通りです。
その業務で最も解決すべき本質的な問題は何だったかを書く。
どのような選択肢の中から、なぜその解決策を選んだのかを書く。
その対策によって、品質・工程・コストがどう変化したかを書く。
反省点や、将来の類似業務に活かせる教訓を書く。
この4つのステップで業務実績を棚卸ししておくと、受験申込み時の「業務内容の詳細」や口頭試験での質疑応答にそのまま活用できます。
3つ目のステップは、目の前の工事現場から一歩引いて、建設業界全体の社会課題に目を向けることです。
近年では、建設業界の人手不足やDX、GX(グリーントランスフォーメーション)など、社会的なテーマが重視されています。国土交通省の発表資料や業界ニュースを日常的にチェックし、「自分の担当工事は、これらの社会課題とどうつながっているだろうか?」と考えてみましょう。
社会的な背景と技術的な課題を結びつけて考える習慣は、論文を書く際にも役立ちます。
技術士は、技術士法に基づく国家資格です。第二次試験に合格し、登録することで「技術士」を名乗ることができます。
技術士資格は、専門的な知識や能力を示す資格の一つとして、企業や業務によって評価される場合があります。また、会社によっては資格手当などの対象になることもあります。
資格取得後には、例えば次のようなキャリアで専門性を活かすことが考えられます。
施工管理技士と技術士の役割や試験の違いに関しての詳細はこちらの記事をご覧ください。
現場での施工管理経験を持つ人が技術士資格を取得すると、発注者支援業務(官公庁やNEXCOなどの発注者側に立ち、工事監理や積算などの業務をサポートする仕事)を検討する際にも強みになります。
発注者支援業務では、現場の状況を把握しながら、公共工事全体を俯瞰して管理する視点が求められます。現場の施工手順や課題を熟知している施工管理経験者が、技術士として専門的な知識や問題解決力を示せれば、業務において強みを発揮しやすくなるでしょう。
発注者支援業務の基本的な仕事内容や役割に関しての詳細はこちらの記事をご覧ください。
公共工事に関連する発注者支援業務などの入札では、技術士資格を持つ技術者の配置が、案件によって参加資格や技術評価の対象となる場合があります。
そのため、発注者支援業務を行う企業にとっても、技術士資格を持つ人材は専門性の高い業務を担当できる存在としても評価されやすいのです。
国や自治体の担当者からも、「技術士の資格を持つプロフェッショナルがサポートしてくれる」という強い安心感を持ってもらえます。結果として、より好条件での採用や、有給休暇が取りやすく定時退社が可能な環境など、安定した働き方を手に入れることが可能になるのです。
いかがでしたでしょうか?技術士試験に受かる人と落ち続ける人の差は、単純に才能や学習時間だけで語れるものではありません。専門知識に加えて、課題を整理し、解決策やその効果・リスクを論理的に説明する力を身につけることが重要です。
最後に、この記事でお伝えした重要なポイントを振り返ってみましょう。
技術士二次試験への挑戦は、単なる知識テストではなく「自分自身の技術者としての見方・考え方」を脱皮させる素晴らしい機会です。「もっと勉強時間を増やさなければ」と追い詰める前に、一度立ち止まって「自分の考え方は技術士の視点になっているだろうか?」と見つめ直してみてください。視点が変われば、論文の書き方も、面接での受け答えも大きく変化していきます。
あなたが技術士思考を手に入れ、見事合格を勝ち取り、発注者支援業務などの新しいキャリアで輝く未来を心より応援しています!
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