独学40年のプロが教える!役立つ最強の技術士試験合格戦略
建設業界でキャリアを築く多くの方にとって、「技術士」の資格は憧れであり、目標ではないでしょうか。
しかし、その試験の広範囲さ、要求される論述力の高さから、「どう勉強すればいいかわからない」「忙しい仕事の中で時間をどう確保すればいいのか」と悩んでいる方も多いかもしれません。
この記事では、建設コンサルタントの経営者であり、技術士(情報工学部門、総合技術管理部門、電気電子部門)の3部門に合格し、40年近く建設やITの分野で活躍してきた高円講師へのインタビューを基に、難関の技術士試験を突破するための「絶対やるべき勉強法」と「避けるべきNG勉強法」を徹底的に解説します。
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記事では伝えきれない、技術士試験の勉強方法やキャリア戦略などを、動画でさらに詳しく解説しています。ぜひ、こちらもご覧ください。
難関資格「技術士」とは?発注者支援業務で活きる最高峰の試験の価値
技術士とは、科学技術に関する高度な専門知識と応用能力、そして高い技術者倫理を備えていることを証明する、日本の科学技術分野における最高位の国家資格です。この資格は、学問の世界でいう博士号と同等の重みを持つとされており、現場のエンジニアが目指すべきゴールの一つと言えるでしょう。
技術士がもたらすキャリアのメリットと社会的信用
技術士資格を持つことの最大のメリットは、その
高い信用力にあります。
資格を名刺に記載すれば、「すごいですね」と周囲から感心されるのはもちろんのこと、社内での評価や外部からの信頼も向上します。特に、技術士資格は「論理立てて筋道だった、誰が見ても分かりやすい文章が書ける能力」を証明するものでもあります。技術士(建設部門)の必要性やキャリアと専門性を極める最高峰の国家資格としての価値に関しての詳細は
こちらの記事をご覧ください。
これは、プロジェクトの提案書作成や報告書の取りまとめが重要な発注者支援業務の現場で、非常に強力な武器となる能力です。なぜなら、発注者支援業務では、公共工事の発注者(国土交通省など)を技術的にサポートし、その意思決定を支える質の高い文書を作成する機会が非常に多いからです。
また、技術士の資格は、転職市場においても極めて有利に働きます。高円講師は、自身の経験から、
信用への繋がり、そして
転職時に有利だった点を最大のメリットとして挙げています。建設コンサルタントや公共事業に関わる企業にとって、技術士の存在は不可欠であり、あなたのキャリアアップや年収アップを強力に後押ししてくれることは間違いありません。
多部門に合格した講師が語る、合格までの道のり
今回、具体的な技術士試験の勉強法についてお話を伺った高円講師は、情報工学部門、総合技術管理部門、電気電子部門という計3つの部門で技術士資格を保持しているという稀有なキャリアをお持ちです。
高円講師が技術士を目指したきっかけは、40歳手前で大学との産学連携に携わっていた際、直属の上司が技術士資格を持っていたことに感銘を受けた、というシンプルなものでした。
高円講師は、技術士試験の対策を基本的に独学で実施されたとのことです。有料のセミナーや模擬試験は一切受けず、家族の協力を得て面接の練習をした程度だといいます。この事実は、専門知識と強い意志、そして正しい勉強戦略があれば、独学でも難関試験を突破できることを示しています。
ただし、最初の情報工学部門の合格には、3〜4年かかったそうです。その理由は、当初、普段の仕事の専門領域に視野が狭まっていたため、試験範囲に合わせて知識や視野を広げることに時間がかかったからです。この経験から、技術士試験は、普段の専門業務の枠を超えて、いかに幅広い知識を体系的に身につけられるかが鍵となることがわかります。
合格者が実践した技術士試験の「絶対やるべき」勉強法
技術士試験の最大の壁は、膨大な知識量と、それを論理的に構成し、説得力のある文章としてアウトプットする能力が求められる点にあります。高円講師が実践し、効果的だったと断言する勉強法を詳しく見ていきましょう。
独学で合格を掴む!過去問研究とアウトプットの徹底
高円講師が独学で実践したのは、過去問を中心とした徹底的なアウトプット練習です。
【実践すべき勉強のステップ】
- 過去5年間の傾向と模範解答を研究する市販の参考書に載っている過去5年分程度の過去問題をまず手に入れ、「どういう要領で回答すればよいか」という事例研究的な視点から学習を始めることが重要です。これは、単に答えを暗記するのではなく、技術士が求める論述の型(フレームワーク)を理解するための作業です。
- 誰が読んでも分かりやすく簡潔な回答を作成する回答を作成する際は、必ず「誰が読んでも分かりやすく、簡潔に、筋道立てて書く」という点に注力して練習を繰り返してください。この意識が、合格後の実務(特に発注者支援業務)で求められる論理的な文書作成能力を養います。
- 手書きでの回答作成を繰り返す最近はパソコンでの作業が多く、手書きの機会が減っていますが、試験本番では手書きで回答を作成する練習を繰り返すことが極めて重要です。高円講師は、自分で例題を作成し、パソコンでまとめた後、実際に原稿用紙を使って手書きするトレーニングを徹底的に行いました。これは、本番で求められるスピードと集中力を養うためにも、欠かせない訓練なのです。多忙な現役技術者が最短合格を掴む勉強戦略に関しての詳細はこちらの記事をご覧ください。
長期間のモチベーションを維持する具体的な時間の確保術
技術士試験は、長期間にわたる学習が必要な試験です。無理なく継続することが、モチベーションを維持し、合格を掴むための最大の秘訣です。
高円講師は、仕事や家庭生活と両立するために、「無理のない範囲で続けられるペース」を設定しました。
【高円講師の時間管理戦略】
- 平日の夜の定時学習:家族の理解を得た上で、平日の夜に時間を決め、毎日30分から1時間程度を勉強に充てる習慣を確立しました。仕事から帰宅し、夕食後に落ち着いてから取り組むのが効果的でしょう。
- 休日の集中学習:土日も勉強時間を設けましたが、無理のない範囲で、多い時で3〜4時間程度に留めました。休日の午前中に家事や用事を済ませ、お昼以降の時間を勉強に充てるなど、事前に時間を区切って生活のルーティンに組み込むことが、継続の鍵となります。
- 隙間時間の徹底活用:仕事が忙しかったり、体調を崩したりして勉強習慣が途切れてしまった時こそ、隙間時間の活用が重要です。朝早く出勤して勉強する、あるいは昼休みのたった15分間でも良いので、学習に充てるのです。初めから「今日は2時間やるぞ」と意気込むよりも、「5分でも15分でも、隙間時間を使って勉強する」という軽い気持ちの方が、長期的なモチベーション維持には有利に働くでしょう。
論理的な文章作成能力を磨くトレーニング法
技術士試験で問われるのは、知識そのものよりも、知識を活用して課題を解決する能力です。
高円講師は、普段から次のようなことを意識して学習を進めていたといいます。
- 幅広い知識の習得:自分の専門領域や業務領域にとどまらず、専門誌や新聞、学会誌などを読み込み、基本的な知識類を身につけることが重要です。視野が狭いと、最初の合格に時間がかかる可能性があります。
- 問題解決の視点を持つ:知識を得るだけでなく、「それにはどんなメリットとデメリットがあるのか」「どのようなリスクが想定されるのか」を深く掘り下げて考える訓練が必要です。さらに、「それに対して自分だったらどう解決していくか」という、技術士試験で問われるようなことを常に意識しながら日々の業務や学習に取り組むことで、知識が活きた知恵へと昇華していくのです。
この「論理立てて、誰が見ても分かりやすく文章を書く」能力は、特に理系出身者にとって大きな課題となることが多いのですが、技術士の論文作成を通じてこの能力を磨くことは、今後のキャリア全体で役立つ強力なスキルになります。
合格を遠ざける!技術士試験のNG勉強法と直前対策
難関である技術士試験に挑戦するからには、効率よく学習を進めたいものです。高円講師の経験に基づき、避けるべき勉強法と、本番で実力を出し切るための直前対策を見ていきましょう。
知識のインプットだけでは不十分?避けたい学習の落とし穴
技術士試験における最も避けるべきNG勉強法は、
「知識をインプットするだけで、アウトプットの練習をしないこと」です。
技術士試験は、単なる知識を問うのではなく、専門的な課題に対して技術者としての考え方や解決策を論理的に提示できるかを測る試験です。そのため、「参考書を読むだけ」「講義を聞くだけ」では、決して合格ラインには到達できません。
インプットは確かに重要ですが、それはあくまで土台作りです。実際に手を動かし、時間を計って論文形式で回答を作成する訓練を疎かにすると、試験本番で時間が足りなくなったり、論点がずれたりするリスクが高まってしまいます。
また、
「多くの人がこう言っている」といった曖昧な表現を使う習慣も、試験では避けたいところです。技術的な議論においては、「実に7割の人がこの傾向にある」のように、具体的な数値や根拠を意識して提示する姿勢が求められます。論理的かつ具体的な記述を普段から心がけましょう。
技術士と施工管理技士の役割や求められるスキルの違いに関しての詳細は
こちらの記事をご覧ください。
試験当日の緊張を和らげるタイムマネジメントと事前準備
どれだけ準備をしても、試験当日に実力を発揮できなければ意味がありません。高円講師は、緊張を軽減し、集中力を保つために、入念な事前準備を行っていました。
【試験直前と当日の重要対策】
- 直前1週間の総仕上げ:試験の1週間前になったら、新しい知識のインプットよりも、筆記試験の答案練習と、過去問研究から抽出した重要キーワードの復習に時間を集中させます。キーワードは、関連するものを含めてパソコン上で整理し、頭に叩き込む訓練が効果的です。
- 会場には早く到着する:試験当日は、遅刻を避けるためにも、まず会場に早く着くことが重要です。特に筆記試験が行われる夏場は暑いため、涼しい場所で試験開始を待つことが体調管理にもつながります。ギリギリに会場に飛び込むのは、関心できない行動です。
- 直前まで復習を継続:入室の直前まで、作成したキーワードリストやノートを見返して繰り返し復習することで、気持ちを落ち着かせ、記憶を定着させることができます。
- 事前の現地確認:試験会場(大抵は大学など)の通知が来たら、初めての場所であれば事前に確認し、雰囲気を掴んでおくことが大切です。当日は、トイレの場所や、昼食を取るためのお弁当を食べる場所も事前に把握しておくことで、余計なストレスを避けることができます。特にトイレは休憩時間に混雑しやすいため、試験終了後すぐに済ませるなどの工夫も必要です。
高等試験(口頭試問)への心構え筆記試験合格後の高等試験についても、試験時間の1時間くらい前には会場周辺に到着し、近くのカフェなどで落ち着いて勉強するのが良いでしょう。あまり早く会場に入ると、場の雰囲気に飲み込まれて緊張してしまう可能性があるからです。面接時間も目安として把握し、余裕を持って行動することが重要です。
技術士資格があなたのキャリアをどう変えるか
技術士の資格取得は、単に履歴書に一行増える以上の、本質的な変化をあなたのキャリアにもたらします。これは、発注者支援業務のような高い専門性が求められる職場で特に実感できる変化です。
視野の拡大と論理的思考力の向上
高円講師は、技術士の勉強を通じて
「視野が広まった」ことが最も良かった点だと述べています。
技術士試験の勉強過程では、自分の専門分野を深掘りするだけでなく、関連する幅広い技術的な課題や社会的な背景を学ぶ必要があります。この学習を通じて、技術的な課題に対しても多角的な角度から解決策を考えられるようになるのです。
この能力は、複雑な利害関係や多岐にわたる技術要素を調整する必要がある発注者支援業務において、非常に重要です。一つの問題に対して複数の解決策を提示し、それぞれのメリット、デメリット、リスクを論理的に説明できる能力は、発注者側からの信頼を決定づける要因となります。
発注者支援業務が景気に強く、年収が安定している理由に関しての詳細は
こちらの記事をご覧ください。
また、
文章作成を通じて養われる論理的思考力は、仕事で非常に役に立ちます。指導教員から論理立てて分かりやすく書く指導を受けていた高円講師は、論文作成スキルが技術士試験でも大きなメリットになったと振り返っています。これは、技術者が往々にして陥りがちな「数字や専門用語ばかりで、人に伝わりにくい文章」から脱却するための訓練となります。
発注者支援業務への転職を有利に進める技術士の力
技術士資格は、あなたの市場価値を確固たるものにします。特に、発注者支援業務への転職を検討している場合、この資格は決定的なアドバンテージとなるでしょう。
技術士資格は、あなたの専門性、問題解決能力、そして公共事業を担うにふさわしい技術者倫理を持っていることの証明です。国土交通省やNEXCOといった機関の発注者側を支援する業務では、高度な技術力と信頼性が求められます。技術士として登録することは、この信頼を具体化することに他なりません。
高円講師は、60歳で定年退職した後、現在の会社へ転職し、さらに副業的な活動も行いながら、同年代に比べて高い年収(約600万円)を得ていることを明かしています。これは、技術士という最高位の資格が、シニア世代になっても専門家としての価値を提供し続け、充実したキャリアを築く上でいかに強力であるかを物語ります。
キャリアアップや転職を考えるなら、技術士の資格は、あなたの希望する働き方や高い待遇を実現するための「切り札」となるでしょう。
まとめ:技術士試験の合格はあなたの視野次第
技術士試験は、日本の科学技術分野における最高位の資格であり、取得には粘り強い努力と正しい戦略が不可欠です。
本記事で解説した、3部門合格者の高円講師が実践した技術士試験の勉強法の要点を改めて確認しましょう。
- 過去問研究とアウトプットの徹底:過去5年間の過去問を事例研究し、誰が読んでも分かりやすい論理的な回答を手書きで繰り返し作成するトレーニングが重要です。
- 隙間時間の活用:平日の夜や休日に無理のないペースで時間を確保し、習慣が途切れた場合は、5分や15分といった隙間時間を活用してすぐに学習を再開しましょう。
- 視野の拡大と問題解決視点の徹底:専門領域外の知識も積極的に取り入れ、知識をインプットするだけでなく、メリット・デメリット・リスク、そして自分なりの解決策を常に考える訓練をしてください。
技術士の資格を取得することは、単に高い信用を得るだけでなく、あなたの視野を広げ、生涯にわたって役立つ論理的な文章作成能力と問題解決能力を身につけることを意味します。これは、特に発注者支援業務で活躍したいと願うあなたにとって、最高のキャリアパスを開く鍵となるはずです。
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