発注者支援業務の行政事務補助業務とは?仕事内容・必要なスキル・向いている人を解説

仕事内容

発注者支援業務の行政事務補助業務とは?仕事内容・必要なスキル・向いている人を解説
発注者支援業務には、積算技術業務や工事監督支援業務など複数の職種があります。そのなかで「行政事務補助業務」は、国土交通省などの職員が行う書類作成を補助・支援する仕事です。

現場作業よりも事務所でのデスクワークが中心となるため、「体力的な負荷を減らしたい」「施工管理の経験を別の形で活かしたい」と考えている方に注目されています。

この記事では、行政事務補助業務の仕事内容・必要なスキルと資格・向いている人の特徴をわかりやすく解説します。
▶この記事では行政事務補助業務の仕事内容やスキルを解説しますが、「自分の経験で応募できるか不安」という方は、転職支援サービスを活用するのも有効な方法です。業界に精通したプロに相談しながら、自分に合った求人を探せます。

行政事務補助業務とは?発注者支援業務における位置づけ

発注者支援業務,行政事務補助業務
行政事務補助業務を理解するには、まず発注者支援業務全体の分類を把握しておくことが重要です。

発注者支援業務は、国土交通省やNEXCO・地方自治体などが発注する公共工事において、発注者側の業務を民間が代わりに補助する仕事です。その業務は大きく以下のように分類されます。
業務種別 主な内容
積算技術業務 工事費の算出・積算データ入力
工事監督支援業務 施工状況の照合・検査臨場
行政事務補助業務 各種資料作成・行政事務の補助
公物管理補助業務 河川・道路等の巡視・管理補助
用地補償総合技術業務 用地取得・補償算定の補助
行政事務補助業務は、国土交通省が定める分類上「その他」に位置づけられており、積算技術業務や工事監督支援業務とは性格が異なります。
積算や現場照合が主体の他業務と比べ、行政事務補助業務は書類作成・データ整理・調整資料の作成が中心です。

担当する分野(道路・河川など)や配属される事務所によって業務内容に差はありますが、国土交通省の職員が本来行うべき資料作成業務を代行・補助するという点は共通しています。
発注者支援業務の資料作成についてはこちらの記事をチェックしてみましょう。

行政事務補助業務の4つの仕事内容

行政事務補助業務は、以下の4つに分類されます。
発注者支援業務の積算基準については、こちらの記事をチェックしてみましょう。
発注者支援業務,行政事務補助業務

①調査設計資料作成業務

4つの分類のなかで最も業務範囲が広く、行政事務補助業務の中心的な仕事です。具体的な業務内容は以下のとおりです。
  • 施工計画立案に関する資料の取りまとめ
  • 工事発注用の図面・数量に関する資料の作成
  • 設計に用いる検討資料・協議資料の作成
  • 地元説明で必要となる資料の作成
  • 予算要求に関する資料の作成
  • 入札契約手続きに関する資料の作成
「工事発注用の図面・数量資料の作成」については、積算技術業務と混同されやすい点ですが、調査設計資料作成業務で担当するのは数量の入力補助が主であり、積算全体を担うわけではありません。
専用の積算システムに数量を入力し、出力データを管理する役割と理解しておきましょう。

また「入札契約手続きに関する資料の作成」では、発注者の指示に基づいて公示資料を作成するほか、ガイドラインや事務連絡との整合性確認、参加表明書・評価結果のチェックなども担います。

ミスが入札手続きに直結するため、正確性が強く求められる業務です。

②用地調査点検等技術業務

土地取得の際に行われる測量・調査や、補償金額算定における工程管理の補助を行います。
成果品の点検・調整確認、用地関係資料の作成なども業務に含まれます。

③裁決申請等関係資料作成整理等業務

土地の収用や使用に関する裁決申請、明渡裁決の申立てなどに必要な資料の作成・整理を行います。
法律に基づいた手続き書類を扱うため、正確な知識と慎重な対応が必要です。

④災害復旧用地関係資料作成整理等業務

災害復旧事業のための土地取得や補償に関する資料の作成・整理を担います。
地震・豪雨などの自然災害が発生した際は、休日・深夜を問わず対応が求められるケースもあります。

行政事務補助業務で必要なスキル・資格

行政事務補助業務はデスクワークが中心のため、現場作業よりもPCスキルと書類対応力が重要になります。
資格については担当するポジションによって必須条件が異なるため、転職前に整理しておきましょう。
施工管理から発注者支援業務への転職については、こちらの記事をチェックしてみましょう。
発注者支援業務,行政事務補助業務

求められるPCスキル

行政事務補助業務はデスクワークが中心のため、PCスキルが実務に直結します。
  • Excel・Word:数量算出・稟議書類・説明会資料の作成など使用頻度が高い
  • CAD:図面の修正・作成、数量総括表の作成に使用。設計者レベルは不要だが基本操作は必須
  • Photoshop・Illustrator:周辺住民へのチラシや報道機関向け資料作成に活用。必須ではないが、あると業務の幅が広がる
なかでもExcelとCADは日常的に使用する場面が多く、事前に基本操作を身につけておくと業務にスムーズに入れます。
施工管理の現場でExcelや図面を扱った経験がある方は、そのスキルをそのまま活かせるでしょう。

配置予定担当技術者に求められる資格

調査設計資料作成業務において、配置予定担当技術者として従事する場合は以下のいずれかが必要です。
  • 技術士(建設部門・総合技術監理部門)または技術士補(建設部門)
  • 1級・2級土木施工管理技士(1級土木施工管理技士補を含む)
  • RCCM(建設コンサルタント業務に関する資格)
  • 同種業務または類似業務の実務経験が1年以上
  • 河川または道路関係の技術的行政経験が5年以上
ただし、担当技術者のポジションでなければ資格が必須というわけではありません。
施工管理の経験や基本的なPCスキルがあれば、まずは補助業務からスタートできる求人も多くあります。
▶必要な資格や経験について「自分のケースはどうなるか」と判断しにくい場合は、転職支援サービスへの相談がおすすめです。保有資格や施工管理経験をもとに、応募可能な求人を一緒に絞り込めます。

行政事務補助業務に向いている人・キャリアパス

行政事務補助業務は、発注者支援業務のなかでも特にデスクワークの比重が高い職種です。
どのような人が活躍しやすいのか、また入社後にどのようなキャリアが描けるのかを確認しておきましょう。
発注者支援業務の月収については、こちらの記事をチェックしてみましょう。
発注者支援業務,行政事務補助業務

向いている人・向いていない人

行政事務補助業務は、正確な書類作成と細やかな確認作業が求められる仕事です。
現場の体力勝負とは異なるスキルセットが活きる職種のため、施工管理からの転職先として注目されています。

向いている人・向いていない人の特徴を以下にまとめました。
向いている人 向いていない人
書類・データ整理が得意な人 毎日現場に出て動き回りたい人
几帳面で正確性を重視できる人 おおざっぱな仕事スタイルの人
PCツール操作に抵抗がない人 デジタル作業・書類作業が苦手な人
公共インフラの整備に貢献したい人 民間企業の裁量・スピード感を求める人
施工管理経験者にとって特に相性がよい職種です。
現場を知っているからこそ「何のための資料か」という目的意識を持ちながら書類作成ができ、図面や数量への理解もそのまま活きます。

また、国土交通省の就業体制に準拠するため土日祝が休みとなり、現場監督時代と比べてワークライフバランスが改善しやすい点も魅力のひとつです。

キャリアパス

入社後はまず資料作成業務の補助からスタートするケースが一般的です。
経験を積むことで単独での資料作成を担当するようになり、さらに工事監督支援業務やプロジェクトマネージャー(PM)職へのステップアップも視野に入ります。

また、業務を通じて1級土木施工管理技士やRCCMの取得を目指す技術者にとっても、実務経験を積みながら資格取得を進めやすい環境が整っています。
仕事をしながら着実にキャリアを積み上げたい方に向いている業務といえます。

まとめ:自分のスキルを整理して求人と照らし合わせてみよう

発注者支援業務,行政事務補助業務
行政事務補助業務は、国土交通省などの職員が行う資料作成を補助・支援する発注者支援業務の一職種です。
  • 調査設計資料・用地調査・裁決申請・災害復旧用地の4業務に分類される
  • デスクワーク中心で、Excel・Word・CADのスキルが実務に直結する
  • 施工管理経験者はスキルをそのまま活かしやすく、ワークライフバランスも改善しやすい
「資格はないが施工管理経験がある」という方でも応募できる案件は多くあります。
まずは求人情報を確認して、どのような案件・勤務地があるかを把握するところから始めてみてください。

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