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技術士の試験において、多くの受験生が頭を抱えるのが「選択科目Ⅱ」の突破です。現場の経験も専門知識も十分にあるのに、なぜか論文の評価が伸びないと悩む優秀な技術者は少なくありません。それだけでは、採点者の心を動かすのは困難と言わざるを得ません。
この記事では、試験の合否を大きく分ける「選択科目Ⅱ」の重要性と、採点者に評価されるための具体的な対策方法を分かりやすくお伝えします。
採点者のリアルな視点を理解し、伝わる論文の「型」を身につけることで、合格率10%前後の難関を着実に突破する道が開けます。あなたの技術士への道が、ここから大きく前進するでしょう。
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国のプロジェクトを動かすような優秀な技術者であっても、本試験で涙をのむケースは珍しくありません。なぜなら、自分の知っている専門知識をただ並べるだけの論文になっているからなのです。
コンサルタント視点とは、直面する課題に対して専門知識を応用し、客観的かつ論理的な解決策を提案できる能力のことです。採点者は受験生の知識量そのものを測りたいわけではありません。「この人に国の大きな仕事を任せても大丈夫か」という実務的な信頼性を見極めているのです。
どれほど高度な技術用語を書き並べても、それが課題解決に結びついていなければ意味がありません。知識があること自体は大きな強みですが、それをどう「解決力」としてアピールするかが合否を分ける分水嶺となるでしょう。
多くの受験生がやってしまいがちな失敗が、自分の担当した狭い現場の経験談ばかりを記述してしまうことです。実務経験は説得力を持たせる大きな武器になりますが、独りよがりな記述になっては元も子もないでしょう。
客観的記述とは、個人の主観的な体験にとどまらず、一般的な技術基準や社会的背景に基づいた普遍的な論理を展開することです。技術士には、どのような状況下でも最適な判断を下せる普遍的な能力が求められるのです。
キーワードを散りばめて自己満足する論文や、知っていることを整理せずに羅列した答案は、採点者から敬遠される傾向にあります。常に「採点者が求めている答えは何か」という視点を持つことが、独善的な文章から脱却する第一歩となるのかもしれません。論文全体の構成をあらかじめ設計し、筋道の通った展開を心がけることが大切です。
まず最初に取り組むべき選択科目Ⅱ-1は、あなたのバックボーンとなる専門知識の引き出しを確認する問題です。ここでは、自分の主観的な意見や感想を述べる必要はありません。
選択科目Ⅱ-1とは、出題分野に関する定義、基準、仕組みなどの体系的な専門知識の理解度を問う記述式試験のことです。出題されたテーマに対して、どの概念がどのように定義され、どの算定法が適用されるのかを客観的に記述する能力が求められます。
論文執筆時の注意点として、問題文の指示を厳密に守る姿勢が挙げられます。例えば「3つの観点から説明せよ」とあれば、必ず3つの項目を明確に立てて論じなければなりません。単なる断片的な用語の羅列に終始せず、それぞれの技術を体系的に分類し、整理して提示することが採点者への強いアピールとなります。
一方の選択科目Ⅱ-2は、答案用紙が2枚に指定されており、Ⅱ-1(答案用紙1枚)と比較して2倍の配点ウェイトが置かれているのが特徴です。そのため、このⅡ-2で十分な得点を得られない場合、合格基準であるA評価(全体の60%以上の得点)の達成は困難と言わざるを得ません。
応用能力とは、与えられた実務上の制約条件に合わせて、最適な調査・検討を行い、課題を解決に導く実践的な対応力のことです。出題テーマの多くは、複雑な周辺環境や厳しい時間的制約が設定された仮想事例となっています。
この問題では、技術士としてのコンピテンシー(技術士に求められる資質・能力)のうち、特に以下の4つが厳しくチェックされます。
専門的学識
高度な専門知識を、実際の業務に応用する力。
マネジメント
人・モノ・資金などの資源を適切に管理・調整する計画力。
コミュニケーション
関係者との円滑な合意形成を図る力。
リーダーシップ
利害を調整しながら、プロジェクトを力強く推進する力。
どれほど精緻な計算式を知っていても、現場の状況に合致した調査項目や検討事項を漏れなく抽出できなければ、応用能力は評価されません。Ⅱ-2を制する者こそが、技術士試験の勝者と言っても過言ではないのです。
採点者が1枚の答案用紙を読む時間は限られています。大量の答案を評価しなければならない採点者は、まず用紙全体をざっと見渡すところから開始するのが一般的でしょう。
この問題を突破するには『採点者目線』が必要です。
採点者目線とは、読み手の認知的負担(文章を読む際に脳にかかるストレスや疲労度)を最小限に抑え、論理構成を即座に理解できるように配慮する姿勢のことです。最初の「パッと見」の段階で、文字がびっしりと敷き詰められた読みづらい答案は、不合格候補として分類されかねないでしょう。
適切な余白があり、構成が整っている答案は、それだけで高い評価を得る土台が整うと言えるでしょう。合否の意思決定の実に8割近くが、このファーストインプレッションに左右されることもあるようです。文字の美しさよりも、読み手に対する優しさや配慮が最も大切と言えます。
採点者視点に立った論文作成のコツや不合格を避けるための書き方に関しての詳細はこちらの記事をご覧ください。
パッと見の印象で合格候補に入るためには、見出しを効果的に配置した文章構造に仕上げることが不可欠でしょう。採点者は特定のキーワード(採点基準に定められた重要な技術用語)を探しながら読んでいます。
そのために必要な文章構造が『入れ子構造』です。
大見出し・中見出し・小見出しを、論理の深さに応じて段階的に配置する書き方です。 キーワードが文章の中に埋もれている答案よりも、情報を階層化して整理した方が、読み手が内容を素早く把握できます。
『入れ子構造』にプラスして、行間が詰まりすぎないように適宜改行を挟み、箇条書きを織り交ぜるなどの工夫も有効です。
これにより、重要キーワードが自然と浮かび上がり、採点者の目を引く合格論文に一歩近づくことができます。
受験対策として国土交通白書(国土交通省の最新の施策や建設業界の現状をまとめた年次報告書)を読み込み、その内容を丸暗記しようとする人は多く見られます。しかし、白書の文言をそのまま丸写ししただけの答案は、採点者から簡単に見破られ、評価の対象外となる可能性が高いでしょう。
現場感とは、実際の施工現場や設計プロセスで生じる物理的な制約、人的・経済的な課題に対する具体的なアプローチを記述することです。抽象的な一般論ではなく、地域特有の気候や地質、限られた予算、人手不足といった「生の課題」への言及が欠かせません。
「この技術者は、実際に現場を指揮した経験が豊富である」と採点者に思わせることが肝要でしょう。話題性のある最新技術(ICT施工や3次元データ活用など)をどのように現場に落とし込むのか、あなた自身の言葉で掘り下げて記述すると、説得力が格段に増します。
どんなに高度な専門用語が並んでいても、課題(発生している問題)と解決策(対策)のつじつまが合っていなければ不合格は避けられません。「課題の設定が曖昧」「解決策が的外れ」「課題と解決策の因果関係(原因と結果の結びつき)が逆転している」といった論理のズレは、致命的な欠陥となります。
論理の一貫性とは、提示した課題、分析した原因、導き出した解決策が矛盾なく一本の線でつながっている状態のことです。論文執筆において、この一貫性を担保するための具体的な手順は以下の3ステップとなります。
課題を絞り込む
問題の前提条件を整理し、その中から「最も本質的な課題」を正しく特定します。
原因を分析する
課題が生じている理由を、技術面・組織面などから整理し、「原因」を客観的に分析します。
解決策につなげる
分析した原因を直接排除、または緩和できる「具体的な解決策」を紐付けます。
これらの一連の流れが一本の軸で通っているか、執筆前に必ず骨子(論文の骨組み)を作成して確認してください。整合性を徹底的にチェックすることが、不合格を回避する有効なアプローチとなります。
技術士二次試験の合格率10%の壁を越える論文の書き方や受かる人と落ちる人の決定的な違いに関しての詳細はこちらの記事をご覧ください。
文章力を効率的に向上させるおすすめの方法が、実際の合格論文を繰り返し読むことです。複数の合格答案を比較し、自分の思考プロセスや文章の完成度に近いものをお手本として選びましょう。
コミュニケーション資質とは、専門的な内容を他者に正確かつ簡潔に伝え、円滑な合意形成を図る能力のことです。2019年度の試験制度改正以降、このコミュニケーション能力が明確な評価項目として追加され、読みにくい文章には容赦なくマイナス評価が下されるようになりました。
合格者が使っている専門的な言い回しや、論理を展開する際の言葉のつなぎ方を徹底的に盗むと良いでしょう。単に目で追うだけでなく、模写(優れた論文を手書きでそのまま書き写す訓練法)を何度も繰り返すことで、合格できる文章のリズムが自然と体に染み込んでいきます。
技術士試験の勉強において、多くの人が参考書や白書の読み込み(インプット)ばかりに偏りがちです。しかし、どれほど高度な知識を頭の中に詰め込んでも、それを制限時間内に記述できなければ意味がありません。
アウトプット訓練とは、実際の試験時間を想定し、自分の手でロジック構成を組み立てて論文を書き下ろす実践的な練習のことです。インプットと同じ、あるいはそれ以上の時間をアウトプットに割くことが、合格を引き寄せる最大の秘訣と言えます。
具体的には、以下の3ステップの手順で学習を進めるのが有効です。
骨子を作る
過去問題から出題テーマを選び、30分を目安に論文の骨子・構成案を作成します。
時間内に手書きする
作成した骨子に沿って、1枚あたり約30分を目安に、本番と同じ感覚で論文を書きます。
比較して改善する
書き上げた論文を合格者の答案や評価基準と比較し、不足している点や改善点を洗い出します。
インプットで得た専門知識を、アウトプットの練習を通じて磨き上げてください。このサイクルを繰り返すことでのみ、どのような難問にも対応できる真の実力が磨かれていくのです。
多忙な社会人が隙間時間を活用して最短で合格するための具体的な学習方法やキャリア戦略に関しての詳細はこちらの記事をご覧ください。
本記事で解説した「選択科目Ⅱ」の攻略プロセスを振り返ってみましょう。
技術士試験は非常に難易度が高く、自分の書いた論文が合格レベルに達しているかを一人で判断するのは容易ではありません。 効率的に実力を高めるためには、客観的なフィードバック(合格者や専門家による具体的な改善指摘)を受けるのが極めて有効なアプローチとなります。
そこでおすすめしたいのが、受験者とプロの講師を安全かつ効率的につなぐ「技術士システム」の活用です。技術士システムは、厳格な審査を通過した講師陣から直接指導を受けられるプラットフォームです。本部が講師の合格証書などを事前にしっかりと確認しているため、身元や資格の有無が100%保証されており、安心して添削を任せることができます。
信頼できるプロの視点から、実践的で厳しいフィードバックを受けることで、自分に不足している多角的な考え方や、論理構成の悪い癖にいち早く気づくことができるでしょう。この「技術士システム」は、以下のURLから簡単に利用を開始することが可能です。
無事に技術士の資格を取得した後は、あなたの技術者としての市場価値は飛躍的に高まります。特に、近年注目を集めている発注者支援業務への転職においては、技術士資格は非常に有利な強みとなるでしょう。
あなたのこれまでの努力とこれからの挑戦が、最高の形で実を結ぶことを心より応援しています。
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