50代から施工管理への転職は可能?定年後まで見据えた10年キャリア設計

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2026-01-06建設情報コラム

50代から施工管理への転職は可能?定年後まで見据えた10年キャリア設計
50代での転職は難しいと思われがちですが、施工管理業界では豊富な経験を持つ50代の人材が引く手あまたとなっています。
とはいえ、多くの方が「転職に成功した」だけで満足してしまい、その先の10年、15年を見据えたキャリア設計までは考えていないのが実情でしょう。

この記事では、50代から施工管理へ転職する際の現状とメリットだけでなく、60歳定年、65歳雇用延長、さらには70歳まで働く時代を見据えた長期的なキャリア設計まで詳しく解説していきます。
転職後の人生設計まで考えることで、「最後の転職」を後悔しない選択にしていきましょう。
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50代から施工管理への転職は可能か?業界の現状

50代で施工管理への転職を検討している方にとって、まず気になるのが「本当に採用されるのか」という点ではないでしょうか。
結論から申し上げると、50代の施工管理経験者や有資格者であれば、転職は十分に可能な状況となっています。

建設業界は深刻な人手不足に直面しており、特に経験豊富な施工管理技士は即戦力として高く評価されているのです。
ここでは、なぜ50代の施工管理技士が求められているのか、業界の実態を詳しく見ていきましょう。

施工管理への転職で必要なスキルが知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみましょう。
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建設業界の深刻な人手不足と50代への需要

建設業界は長年、慢性的な人手不足に悩まされ続けています。
国土交通省の統計によれば、建設業就業者数は平成9年(1997年)の685万人をピークに約30%減少し、令和4年(2022年)では479万人にまで落ち込んでいるのが現状です。

特に深刻なのが施工管理技士の不足といえるでしょう。
工事を実施する際に必要な主任技術者や監理技術者は、施工管理技士などの国家資格を有し、一定の実務経験が求められるため、短期間での人材育成が困難な状況にあります。

このような背景から、すでに豊富な経験と資格を持つ50代の施工管理技士は、企業にとって「即戦力」として非常に価値が高い存在となっているわけです。

※出典:国土交通省「建設業を巡る現状と課題」

経験豊富な施工管理技士が求められる理由

50代の施工管理技士が高く評価される理由は、単に人手不足だからというだけではありません。
50代ならではの強みがあるからこそ、企業は積極的に採用を検討するのです。

具体的には以下のような点が評価される傾向にあります。
  • リーダーシップと現場統率力:年齢的にも人生経験が豊富なため、現場作業員を統率しやすい立場にあります
  • トラブル対応力と判断力:天候不順などのトラブルが発生しても、過去の経験から冷静に対処できる強みがあります
  • 若手との橋渡し役:職人気質の年配作業員と若手施工管理技士の間に立ち、円滑なコミュニケーションを促進できる貴重な存在です
建設業界では、大卒の若手施工管理技士の指示に従うことに抵抗を感じる職人も少なくありません。
そのような場面で、50代の施工管理技士は年齢的な信頼感もあり、現場をスムーズにまとめられるという大きなメリットを持っているのです。

50代で施工管理に転職するメリット

50代から施工管理に転職することで得られるメリットは、想像以上に大きなものがあります。
年収アップはもちろん、キャリアアップのチャンス、そして安定した環境で長く働ける可能性など、多岐にわたるメリットが期待できるでしょう。

ここでは、収入面、キャリア面、そして働く環境の面から、具体的なメリットを詳しく見ていきましょう。

こちらの記事では、施工管理の働き方について詳しく解説しています。
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年収アップとキャリアアップの可能性

50代は施工管理技士の収入のピークを迎える時期といえます。
厚生労働省の職種別平均年収データによれば、50代の建築施工管理技士が773~800万円、50代の土木施工管理技士が690~722万円となっている状況です。

これは建設業全体の50代平均年収(約490~525万円程度)と比較しても、200万円以上高い水準にあります。
特に1級施工管理技士の資格を保有している場合、転職によって以下のような年収アップが期待できるでしょう。
転職前の年収 転職後の年収 年収アップ額
450万円(中小企業) 600万円(大手ゼネコン) +150万円
550万円(地方企業) 720万円(都市部大手) +170万円
600万円(準大手) 800万円(スーパーゼネコン) +200万円
このように、転職先の企業規模や地域によっては、年収が150~200万円アップするケースも珍しくありません。

※出典:厚生労働省「職業情報提供サイトjob tag」建築施工管理技術者
※出典:厚生労働省「職業情報提供サイトjob tag」土木施工管理技術者
※出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況」

管理職・リーダーポジションで活躍できるチャンス

50代の施工管理技士は、転職先でプロジェクト全体を統括する管理職やリーダーポジションに就く機会が多くあります。
マネジメント経験が豊富な50代は、現場の人材を効果的に活用する能力や的確な判断力が期待されるからです。

管理職として求められる具体的なスキルには、以下のようなものが挙げられます。
  • プロジェクト全体を見渡す視野の広さ
  • チームをまとめるコミュニケーション力
  • リスク管理と迅速な意思決定
  • 若手育成と技術継承の役割
これらは50代が長年の経験で培ってきた強みであり、20代・30代の若手では補えない価値といえるでしょう。

安定した企業で長く働ける環境

50代の転職では、これまで手が届かなかった大手企業への転職も実現可能となってきています。
大手ゼネコンや安定した中堅企業では、以下のようなメリットが期待できるでしょう。

  • 適切な労務管理のもとで健康的に働ける環境
  • 充実した福利厚生(退職金制度、健康診断、各種手当)
  • 定年制度や再雇用制度が明確に整備されている
  • 最新技術に触れる機会が豊富にある
  • コンプライアンス意識が高く安心して働ける
特に注目すべきは、定年制度のない企業や、70歳まで働ける制度を整備している企業が増えている点です。
長期的なキャリアを考える50代にとって、これは大きな魅力といえます。

50代施工管理転職で知っておくべき注意点

メリットが多い50代の施工管理転職ですが、注意すべきポイントも存在します。
新しい職場環境への適応、体力面の課題、デジタル化への対応など、転職前に理解しておくべき重要な点がいくつかあるのです。

これらを事前に知っておくことで、転職後のミスマッチを防ぎ、スムーズなスタートを切ることができるでしょう。

こちらの記事では、施工管理の残業事情について詳しく解説しています。
気になる方はチェックしてみましょう。
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新しい職場環境への適応が必要

50代で転職すると、前職でのキャリアに関わらず「新人」としてスタートすることになります。
特に以下のような点で適応が求められます。
年下上司のもとで働くケースも
30代や40代の上司のもとで働く可能性があります。
自分の経験を押し付けず、相手の立場を尊重した謙虚な姿勢が重要です。
企業文化の違いへの柔軟な対応
前職の「当たり前」が新しい職場では通用しないこともあります。
「前の会社では…」という発言は控え、新しい環境のルールを受け入れる柔軟性が求められます。
人間関係構築のポイント
  • 最初の3ヶ月は「聞く」姿勢を大切にする
  • 若手の意見にも真摯に耳を傾ける
  • 自分から積極的にコミュニケーションを取る

体力面・健康面のリアルな課題

50代になると、20代・30代とは体力面で明らかな差が出てきます。
施工管理の仕事は現場巡回や長時間の立ち仕事も多いため、以下の点に注意が必要です。
  • 現場巡回の体力的負担(特に夏場・冬場)
  • 健康診断での指摘事項(高血圧、糖尿病等)への対応
  • 長時間労働による疲労の蓄積
転職先を選ぶ際は、現場と内勤のバランスが取れる職場かどうかを確認することが大切です。
例えば、週の半分は事務所での図面チェックや書類作成、残り半分が現場巡回といった働き方ができる企業を選ぶと、体力的な負担を軽減できるでしょう。

デジタル化への対応力が求められる

建設業界ではBIM/CIMやICT施工など、デジタル化が急速に進んでいます。
50代の方にとって、これらの新技術への対応は大きな課題となる場合があります。
しかし、全てを完璧にマスターする必要はありません。

以下のような心構えで臨めば十分です。
  • 基礎的な操作を覚える意欲を持つ
  • 若手に教えてもらう謙虚な姿勢
  • 企業の研修制度を積極的に活用する
  • 「できない」と諦めず、少しずつ学ぶ
企業側も50代の豊富な経験を評価して採用しているため、デジタル技術については段階的に習得していけば問題ないケースがほとんどです。

50代施工管理の転職成功後を見据えた10年キャリア設計

50代で転職する際、最も重要なのが「転職後の10年、15年をどう生きるか」という長期的な視点です。
ここでは、50代転職から定年、再雇用、そして65歳以降のシニア技術者としての働き方まで、具体的なキャリアプランを見ていきましょう。

こちらの記事では、、施工管理技士の資格取得順について解説しています。
施工管理でキャリアアップを目指す方は、確認してみましょう。
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50代転職から60歳定年までのキャリアプラン

50代で転職してから60歳定年までの期間は、企業によって5年~10年程度あります。
この期間をどう過ごすかで、その後のキャリアが大きく変わります。
最初の3年:新環境への適応と実績作り
転職後の最初の3年間は、新しい職場に適応し、実績を積み上げる重要な期間です。
  • 1年目:業務の流れを把握し、人間関係を構築する
  • 2年目:担当プロジェクトで成果を出し始める
  • 3年目:後進育成の役割も担い始める
この期間で信頼を勝ち取ることができれば、60歳以降の再雇用でも有利な条件を引き出せる可能性が高まります。
55~60歳:後進育成と技術継承の役割
55歳を過ぎると、若手育成や技術継承の役割が重要になってきます。
  • 若手施工管理技士へのOJT指導
  • 過去の失敗事例や成功事例の共有
  • 安全管理のノウハウ伝承
  • 顧客や協力会社との関係性の引き継ぎ
この時期に若手育成に積極的に取り組んだ人は、企業から「この人には定年後も残ってほしい」と評価され、好条件での再雇用につながるケースが多く見られます。

監理技術者としての立場確立

1級施工管理技士の資格を持つ50代は、監理技術者として重要なプロジェクトを任される機会が多くあります。
この立場を確立しておくことで、60歳以降も継続して必要とされる人材になれるでしょう。

60歳定年後の再雇用・継続雇用の実態

現在、多くの企業では65歳までの雇用延長制度が整備されています。
しかし、60歳定年時に待遇がどう変わるのか、不安に感じる方も多いでしょう。

ここでは再雇用制度の実態と、どのような働き方が可能かを見ていきます。
再雇用制度の一般的なパターン
雇用形態 給与水準 勤務時間 特徴
嘱託社員(フルタイム) 定年前の60~70% 週5日・8時間勤務 最も一般的。責任の重い業務は減るが、経験を活かせる
嘱託社員(短時間勤務) 定年前の50~60% 週4日または1日6時間 体力に配慮した働き方。プライベート時間も確保できる
契約社員(プロジェクト単位) プロジェクト報酬制 プロジェクト期間のみ 大型案件の監理技術者として期間限定で雇用される
給与は定年前と比べて下がるケースがほとんどですが、厚生年金の受給が始まることで、実質的な収入減は給与減額ほど大きくありません。
65歳までの雇用延長制度がある企業の特徴
以下のような企業では、65歳までの継続雇用が比較的スムーズに実現できます。
  • 大手ゼネコンや準大手建設会社
  • 公共工事を主体とする安定企業
  • 技術者不足が深刻な専門工事会社
  • 人材育成に力を入れている企業
転職先を選ぶ際は、60歳以降の雇用制度について面接時にしっかり確認しておくことが重要です。

65歳以降のシニア技術者としての働き方

65歳で完全に引退する時代は終わりつつあります。
健康であれば70歳まで、場合によってはそれ以降も働くことが可能な時代になっています。
週3~4日勤務などの柔軟な働き方
65歳以降は、週3~4日勤務や午前中のみ勤務といった柔軟な働き方を選択できるケースが増えています。
  • 月・水・金の週3日勤務で月収15~20万円
  • 午前中のみ勤務で若手への技術指導を担当
  • 繁忙期のみスポットで現場に入る
このような働き方であれば、体力的な負担も少なく、趣味や家族との時間も確保しながら収入を得られます。
顧問・アドバイザーとしての活躍
豊富な経験を持つ70代の施工管理技士は、企業の顧問やアドバイザーとして重宝されるケースもあります。
  • 大型プロジェクトの技術顧問
  • 若手育成専門のアドバイザー
  • 安全管理コンサルタント
  • 協力会社との折衝役
週1~2日の出勤で月10~15万円程度の報酬を得ながら、長年の経験を活かせる働き方と言えるでしょう。

まとめ:50代からの施工管理転職は可能!

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50代からの施工管理転職は、建設業界の人手不足を背景に十分に可能な選択肢となっています。
むしろ、豊富な経験と資格を持つ50代は「即戦力」として高く評価され、年収アップやキャリアアップのチャンスに恵まれているのが現状です。

しかし、最も重要なのは「転職成功」がゴールではなく、その先の10年、15年を見据えた長期的なキャリア設計でしょう。
60歳定年、65歳雇用延長、そして70歳まで働く可能性を考慮し、家族とも十分に相談しながら計画を立てることが、後悔しない転職の鍵となります。

体力面や健康面の不安、デジタル化への対応といった課題は確かに存在しますが、適切な企業選びと自己管理によって十分に克服できるはずです。
「最後の転職」を成功させるために、この記事で紹介したポイントを参考にしながら、じっくりと準備を進めていきましょう。

あなたの豊富な経験は、必ず次の職場で大きな価値を生み出すことでしょう。

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